なぜ、聞かれたことを そのまま答えてはいけないのか

ダイヤモンドオンラインの連載は下記リンクより!
https://diamond.jp/category/s-15seconds_communicate

人を動かすなら、聞かれたことを
そのまま伝えてはいけない!

Q.「この商品はおいくら?」という質問に対する答えは?

×「はい、こちらは税込みで1万円となっております」
○「はい、こちら税込みで1万円です。他の商品よりお値段は張りますが、チタン素材で軽くてさびにくく長持ちするのでお買い得ですよ」

人の心を動かすためには、相手の深層を読む力が必要です。
相手が言う言葉は、必ずしもストレートに自分の気持ちを伝えているとは限らないからです。
例題の「この商品はおいくら?」という質問。これは、私が勤めていたメガネ屋時代に実際にあったことです。
お客様が、2つのメガネを比較して悩んでいます。どうやら一方のメガネが気に入ったようでじっと眺めています。しかし、2つのメガネは値段が違います。

自分が気に入ったメガネの方が、だいぶ高かったので、お客様は悩んだ結果、2つのメガネの違いが明確にならず、もやもやしています。

ですから、本当に値段が合っているのかも含めて、あえて店員に質問をしたわけです。ここまでのお客様の行動も踏まえて、その言葉はどういう深層から出たのかを推測してみます。

そう、このお客様は、すでに値段はわかっています。値段そのものをたずねたいのではなく、なぜ、こちらの方が高いのか?その高い値段を払うだけの価値があるのか?を知りたかったのです。

もし、「はい、こちらは値札のとおり、税込みで1万円となっております」と答えていたら、お客様は、「あっ、そうなのね」と言って、迷いの元は解消されずその場から立ち去ったかもしれません。

しかし、その気持ちの深層をしっかり読み取って、「こちら税込みで1万円です。他の商品よりお値段は張りますが、チタン素材で軽くてさびにくく、長持ちするのでお買い得ですよ」と、高い理由と、その価値をしっかりと伝えることができれば、お客様は迷いが消えて、「じゃぁ、こちらのメガネを下さい」となるのです。

部下の本音を見抜くことが
信頼を生む

マネジメントをする際にも、部下の深層が読めるかどうかで部下からの信頼が変わります。

面談で、「今のプロジェクトはうまくいっている?」と上司が聞いて、「はい。工程は順調に進んでいます」と部下が答えました。

ここで、「それは良かった。引き続きよろしく!」で終わると失格です。この短い言葉にも相手の深層が隠れています。

わざわざ「工程は……」と順調にいっていることを限定して言うということは、それ以外にうまくいっていないことがあるのかもと深層を読むのです。

「工程は順調なのに、何かうまくいっていないことってあるのかい?」
「はい……。実は、メンバーの取り組み姿勢に温度差があって、チーム内で確執が起こっていまして……」と、今の悩み事を話しだします。

上手くいっていないことは話づらいものです。その深層をしっかり読んでフォローができると、自分のことを理解してくれていると信頼が増すのです。

あなたのことを信頼した部下は、あなたからの指示も、お願いも聞いてくれて、あなたのために動いてくれるようになります。

関連記事

  1. 森喜朗会長の女性蔑視発言は失言か?

  2. 話し方動画教室オンライン基礎編無料公開中!

  3. 中居正広さんのトーク力は何故凄いのかを独立記者会見から見る

  4. 新人でも上司が動いてくれる 伝え方とは?

  5. 私と仕事、どっちが大事なの?と 言われたときの正しい答え

  6. どんな場面でも有効! 15秒で自分を覚えてもらえる方法

コメント

  • コメント (0)

  • トラックバックは利用できません。

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。