報告が苦手な部下と 上手くコミュニケーションを取るには?

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報告の無い部下への接し方

この連載の第1回はコチラから!

第11回は、部下に「ダメ出し」ができない上司が、どのように指示をしたらよいか、ということをご紹介しました。

また第12回では、会議で積極的に参加してもらうための伝え方と、部下への接し方について書きましたが、今回も同じように、いまどきの部下との接し方をご紹介しましょう。

最近の新人の傾向として、“失敗を恐れる”“自分のプライドを傷付けたくない“”否定されたくない”という特徴があります。

ただし、「今の若手はだめだなぁー」と言ったところで始まりません。

なぜなら、私は1973年生まれですが、そのころ流行った言葉として「新人類」というものがあります。

当時、私たちが社会に出て働き始め「今の若手は何考えているんだかさっぱり分からない!」
→「新人類」と呼ばれて、先輩方から揶揄されていたのです。

そんな世代だった私たちも、今の新人を見て「何考えているんだか、わからない」と思う……。これは、未来永劫続く話だと思いますが、時代背景や流れもあり、その違いをとやかく言っても仕方がありません。

では、どうするか?
そんな時代の変化、若手のタイプの変化にも我々が付いていかなくてはいけません。
そうでないと、「〇〇さんの考え方は古いんですよ!」と言われてしまいます。

では、今の若手がなぜ報告をしない、または嫌がるのかの深層を探っていきましょう。研修をしていて、よくある心理は下記の3つです。

『失敗を恐れる』→報告をすることで自分の間違いを指摘されるのを恐れています。やり方が違うとか、プロセスの部分での間違いを指摘されたくありません。

「結果が合っていればよいでしょ?」という考え方がベースにあり、特に進捗報告はしたくない、そして、結果だけ示せば良いという考えになり、報告がおろそかになります。

『自分のプライドを傷付けたくない』→できない自分を認めたくないというのも理由のひとつになります。「こんなことも分からないのか?」「なぜできないんだ?」「何も知らないなぁ」と言った自分のプライドを傷付ける言葉を避けようとします。特に学生時代まで優秀な人ほど、周囲から叱られる経験が少なく、常に優秀な自分でいようとします。その結果、プライドが傷付けられるのを恐れて報告をしなくなります。

キャラ別に見極めて
伝え方を変える!

『否定されたくない』→前のページであげた「失敗を恐れる」「プライドを傷つけたくない」という2つの理由と同じように、自己肯定感が強く、承認欲求が強い人ほど、自分を否定されることを恐れて、その状況から逃げて自己保身に走ります。

報告をすれば、絶対に否定されると思っていて、自分のやり方を否定されたくないと考える人は、報告をしたくないという心理になります。

ですから、これらの心の深層を掴んだうえで、その深層にアプローチするのです。

◆成長欲求に働きかける
プライドが高い人は、自分が成長したいという成長欲求に働きかける。
「自分の成長を考えたら、今の失敗は良い勉強になる。失敗を恐れていては自己成長もできない。成長のためのトライアンドエラーだと思って失敗を恐れるな」

◆チャンスに働きかける
得られるチャンスに目を向けさせる。
「報告をすることで、経験や知識を得られてより仕事効率も上がる。報告はアドバイスをもらえるチャンスだと思って、積極的に報告をして、その機会を活かそう」

◆リスクに働きかける
報告をしないことがどれだけのリスクになるのかを理解させる。
「報告をしないことで、結果やり方を間違って成果がでなかったら、一からのやり直しになるし、仕事ができないと思われるぞ」

相手の深層を見きわめて、その深層にアプローチすれば、嫌々報告から、主体的な報告に変わります。

正しい報告は仕事をスムーズに進め、自己成長にもつながります。また、若手の意見は、頭ごなしに否定せず、一旦受け入れてから、アドバイスをするなどして、上司への報告を恐れないように、こちらからしっかり働きかけましょう!

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