やる気を引き出す! モチベーションが続かない人への正しい伝え方

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https://diamond.jp/category/s-15seconds_communicate

励ますといったんはやる気がでても、
すぐにモチベーションが下がる部下への接し方とは?

この連載の第1回はコチラから!

第11回は、部下に「ダメ出し」ができない上司が、どのように指示をしたらよいか、ということをご紹介しました。

また第12回では、会議で積極的に参加してもらうための伝え方と、部下への接し方について書きましたが、今回も同じように、部下のやる気を引き出す伝え方をご紹介しましょう。

人のやる気(=モチベーション)は長続きしません。

モチベーションには波があり、誰しもが、上がったり下がったりします。
しかし、このモチベーションの波が大きかったり、下がっている期間が長いと厄介です。
仕事でパフォーマンスを出そうと思ったら、可能な限りモチベーションの波を小さくし、高い位置で保つことができるのが理想です。

モチベーションが下がっている部下には「できないことに、とらわれるのではなく、自分ができることに集中をしよう!」と声を掛けてあげてください。しかし、なぜ、それがやる気を保つことになるのでしょうか。

メジャーリーグで年間安打数262本の世界記録を打ち立てたイチローは、モチベーションを保つ天才でもあります。自分がどのような環境に置かれても自分ができるベストを尽くす姿はプロの鏡です。

そんなイチローは、安打数には拘っていても首位打者には拘らなかったと言います。
その理由は明快です。

「安打は自分が打てば積み重ねられるが、首位打者は他人が自分より打率が高ければ取れないので、自分ではコントロールできない」からです。

つまり、他人の動向を気にすることなく、自分自身がやるべきことに集中をしていたのです。これは、このイチロー選手や、世の中の一流と言われるビジネスパーソンには共通したものです。

逆に、すぐにモチベーションが下がる人の特徴は、“自分がコントロールできないもの”に対して余計な感情を持ち、イライラを募らせるのです。具体的には、他人の言動を気にしたり、会社が悪い、世の中が悪い、環境が悪いと、今の悪い状況をすべて自分以外のせいにしてしまっています。

このように、“他人”や“環境”に対してイライラして神経を使っている状態だと、自分自身のモチベーションは保てません。

では、どうしたらよいのでしょうか? それは、イチローのように、“自分がコントロール可能なもの”に対して集中をさせるのです。

他人や環境というのはコントロールできないものなので、一旦置いといて、自分に何ができるのか?に集中させるのです。

パワーが重要な大リーグでは活躍できないと言われていたイチローは、パワーでは対抗せずに、自分が得意な機動力で大リーグに驚きを与えました。

もし、イチローが不得意であるパワーで勝負していたら、この活躍は無かったでしょう。

このように、モチベーションが下がっている部下は、不得意なことを自分の強みが生かせない方法で頑張って解決しようとしている可能性があります。
不得意なことは自分ではなかなかコントロールできません。だったら自分がコントロール可能な得意なことで頑張った方が効果的です。

例えば“ガツガツタイプ”は、人をバックアップするような仕事は苦手です。バックオフィスでの細かい業務も得意ではありません。
しかし、人を引っ張ったり、営業でお客様を口説いたりするのは得意です。

“やわらかタイプ”はその逆で、人を引っ張ったり、ガツガツ数字を取りに行くのは苦手です。しかし、人をバックアップするような仕事や、お客様に貢献する仕事は得意です。

落ち込んでいる部下には、部下の特性に合わせて、まずは自分がコントロールできる領域で、得意なことに集中させてやる気をアップさせる必要があります。

そこで、冒頭の言葉になるのです。
「できないことに、とらわれるのではなく、自分ができることに集中をしよう!」

もちろん、上司としては部下の特性に合わせて仕事を任せたり、得意な方法で仕事をするようにマネジメントすることも大切です。

「見積作成の細かい書類作るのが苦手だったら、得意な佐藤さんの見積もりのフォーマットを貰って参考にすれば時間が掛からないよ。その分、営業で数字を取る方に時間を割こう!」

苦手な事や不得意なことを克服するのが美徳という考え方もありますが、それは時には非効率だったり、無駄な努力にもなります。
得意な部分を伸ばすための苦手の克服は必要ですが、根性論でできないことをやらせるのは、モチベーション的にも、仕事の効率的にも良くありません。

ぜひ、やる気を引き出して、部下の良い部分を伸ばしてあげてください。

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