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無理なお願いを聞いてもらうための
2つのポイント
5日後の納品なのに「すいません!あさってまでにお願いします!」とお願いされたらどうなるでしょうか?
伝え方次第で、「おいおい、いい加減にしろよ!」と切れられてしまうのか、「しょうがないなぁ。〇〇さんの頼みならやってあげるよ!」と快諾してもらえるのか。
その違いはどこにあるのでしょうか?
こちらのお願いをすんなり引き受けてもらうには、ポイントは2つ。
「これまでの関係性」と、「相手のキャラに合わせた伝え方」がカギです。
まずは、関係性。
「Aさんのお願いなら聞いてあげてもいいけど、Bさんのお願いは絶対に聞きたくない!」ってことありませんか?
ここで重要なキーワードが「返報性」です。
あなたも小さいころに親から言われませんでした?
誰かにモノをもらったら「ありがとう!」と言いましょう、「お返しをしましょう」と。
人は、何か良いことをされたら、それをどこかでお返しをしなくてはいけないという心理になります。
試食コーナーでは
「返報性」テクニックが使われている!
この「返報性」の法則は普段の生活でも活用されています。
デパ地下の食品売り場で、「どうぞ、お試しください!」と無料の試食コーナーがありますよね? これは、完全に「返報性」の法則を使っています。
先に無料で食べさせてもらって、売り場の人懐っこいおばさんやおじさんから、「どうですか? おいしいでしょ?」なんて言われると、思わず「おいしいー!」なんて口走ってしまいます。
「でしょう!今ね、二袋購入すると10%OFFになってお得ですからいかがですか?」なんて差し出されると、断りにくくなります。
細かいテクニックでいうと、この売り場の方は様々な技術を使っています。
先に無料で食べてもらうことで『返報性』を働かせ、「おいしいでしょ?」と聞いて相手が同意をすることで『コミットメント』を引き出します。
さらに、「いかがですか?」と商品を差し出すことで、お客さんに次のアクションを促す『行動要請』をしているわけです。
簡単に言うと、恩を売って→同意をさせて→最後に背中を押すという一連の流れを、限られた時間で沢山のお客さんに行っています。
売れっ子販売員は、人柄だけでなく、しっかりとお客様の心理を掴んで技術で売っているのです。
急なお願いを受け入れてもらうには、
キャラ別の頼み方がある!
「あさってまでにお願いします!」をすんなり受け入れてもらえる人は、返報性を上手く使い、普段から相手に喜ばれる行いをしています。
その上で、本書でも紹介している、相手のタイプに合わせた伝え方でもう一押しをすると、「〇〇さんの頼みなら断れないなぁー」となるのです。
◆ガツガツタイプ(自己主張の強いリーダー型)は、相手の影響力を持ち上げる
→「ここは山田さんの力でなんとか動かしてください!山田さんだけが頼りなんです!」
◆やわらかタイプ(安定が好きで貢献型)は、相手の貢献欲求をさらに引き出す
→「山田さんにはいつも助けられて感謝しています! 今回協力いただければ、今後我々も山田さんに協力させていただきます!」
◆ロジカルタイプ(数字や理論などを重視するタイプ)は、相手の能力と実利を押し出す
→「山田さんの能力でここは何とかお願いします!これが実現できれば支払いも前倒しできます!」
◆おもしろタイプ(人と違うことが好きなタイプ)は相手の個性を刺激する
→「山田さんのアイデアでなんとかお願いします!普通の人じゃ頼めないので、山田さんだからこそのお願いです!」
自分の良さを理解した上で頼られると、断れなくなりますよね!
無理なお願いをいつも通してしまう人は、普段の関係性と相手のタイプを理解した伝え方が上手なのです。
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