パワハラにならない部下へのうまい伝え方

ダイヤモンドオンラインの連載は下記リンクより!
https://diamond.jp/category/s-15seconds_communicate

同じ指摘でも〇〇否定が
パワハラになってしまう!

前回、自己紹介や名刺を渡すときの伝え方のポイントをお伝えしました。

今回は、部下への伝え方がテーマです。

昨今、私が管理職向けの研修をしていても問題になるのがパワハラ=「パワーハラスメント」問題です。

今の時代は、上司がパワハラだと言われるのを恐れて、部下に注意ができない、強く言えない…という悩みが多いのです。

では、パワハラになる伝え方と、パワハラにならない伝え方とは何が違うのでしょうか?

まずは、パワハラの定義を確認しておきましょう。

パワーハラスメントとは、社会的な地位の強い者(政治家、会社社長・役員、大学教授など)が、「自らの権力(パワー)や立場を利用した嫌がらせ」のことで、略称は「パワハラ」。(wikipediaより)

簡単に言うと、相手がそれを「嫌がらせ」だと感じたらパワハラと言われてしまう可能性があるわけです。

それを恐れて部下を叱れない人が増えていますが、これでは部下は育ちません。

もちろん、今の時代、大声で相手を怒鳴ることや手を上げることは言語道断。ただ、静かに相手を注意しても、相手にとってはそれがパワハラと感じてしまうことがあります。

その線引きは、なんなのでしょうか?

例えば、部下がレポートの提出期限を守らなかったときにどのように注意したらよいでしょうか?

「人格否定」は、絶対にNG

部下がレポートの提出期限を守らなかったときの注意の仕方です。

×「いつも期限を守らないのは、君が人間としてだらしないからだ。周りの迷惑も考えろ」

〇「期限を守らないと、どれだけ仕事ができても社会人としての信頼を失うぞ。何かトラブルでもあったのか?」

ポイントは、「人格否定」はNGだということです。

×の例は、提出期限を守らないという1つのことを取り上げて、その人の人としての人格を「だらしない」という言葉で全否定してしまっています。

無意識に相手の人格を否定する言葉は、知らず知らずの内に使っている場合もあり、注意が必要です。

これでは、叱られた相手は期限を守らなかったことを怒られたのではなく、自分と言う人間を全否定されたと感じます。
これがストレスになり、積もり積もるとパワハラと感じるのです。

逆に〇の例は、期限を守らなかったらどのようなデメリットがあるのかを、相手の立場で伝えています。人格否定ではなく「期限を守らなかったこと」という事実にに対する指摘になっているのがポイントです。

その上で、期限を守れなかった理由に対して、相手に何かトラブルがあったのかも?とこれも相手の立場に立って気に掛けているのです。

このように言われたら、指摘された部下も、期限を守れなかった自分の非を認めて悪かったと思うのではないでしょうか?

しかも、重要なポイントは、このコメントも15秒以内で伝えられていることです。
いくら相手のことを思いやったとしても、部下にとってはクドクド、じくじくと長い時間説教をされるのは苦痛でしかありません。

端的に15秒で伝えることで、相手へストレスを感じさせることもなく、自省に繋げるのです。

人格の否定ではなく、「起こった出来事への指摘」を「相手の立場に立って」、「15秒で伝える」。

これができれば、あなたも信頼される上司になれるはずです。

関連記事

  1. Zoom・動画版の新入社員基礎力研修!鋭意製作中

  2. やる気を引き出す! モチベーションが続かない人への正しい伝え方

  3. 政治と生活が直結したコロナ危機だが、政治のせいにしてはいけない訳

  4. 中居正広さんに学ぶ、会社の正しい辞め方

  5. 私と仕事、どっちが大事なの?と 言われたときの正しい答え

  6. FACT FULLNESS/7日間ブックカバーチャレンジ!

コメント

  • コメント (0)

  • トラックバックは利用できません。

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。